2025/04/23
事業者:国土交通省千葉港湾事務所
関東地整港湾空港部初の水門工/事務所一丸で事業着実に/越智紀昭・千葉港湾事務所長 就任インタビュー
1日付の人事異動で千葉港湾事務所長に就任した越智紀昭氏は、主要事業の千葉港千葉中央地区複合一貫輸送ターミナルと千葉港海岸直轄海岸保全施設の整備について「事業を止めることなく進めるため、地元関係者の方々と丁寧なコミュニケーションを図るとともに、事務所一丸となって事業を着実に進めていく」と意気込んだ。また、直轄海岸保全施設整備事業の海老川第1・第2水門に代わる新たな水門の整備に関しては「関東地方整備局港湾空港部での水門整備工事は初」と述べ、「さまざまな事例を参考にしつつ丁寧に進めていきたい」と決意を語った。
――千葉県への思いや印象は。
越智 千葉県での勤務は初めてとなるが、学生時代は木更津市で過ごしていたため、思い入れがある。また、ルアーフィッシングが趣味で、釣りスポットの多さに魅力を感じている。千葉県は広大で、東京近郊の都市的な側面と、半島性の残る地方的な側面があるため、それぞれ求められるニーズが異なり、各港において地域に即した柔軟な対応が必要と考えている。
――主要事業の進捗は。
越智 内航RORO船の大型化への対応として千葉港千葉中央地区複合一貫輸送ターミナル整備事業、安心・安全への取り組みとして千葉港海岸直轄海岸保全施設整備事業を進めている。複合一貫輸送ターミナル整備事業で地盤改良や上部、舗装工事、直轄海岸保全施設整備事業では護岸や胸壁の改良工事などを継続しており、滞りなく事業遂行に努める。
――今後の整備について。
越智 複合一貫輸送ターミナル整備事業では、2025年度に防波堤の本体工事に着手するため、現場でのトラブルがないよう状況をしっかりと見極める必要がある。直轄海岸保全施設整備事業に関しては、海老川第1・第2水門に代わる新たな水門の整備工事を行う。関東地方整備局港湾空港部での水門整備工事は初となるため、さまざまな事例を参考にしつつ丁寧に進めていきたい。
半島克服に港湾重要/有事に業界が下支え
――地元建設業への期待は。
越智 能登半島地震を教訓に、半島という共通する地理的特性を踏まえると、陸路寸断の際には港湾機能が重要となる。港湾の施設維持や災害対応は地元建設業の支えがあって成り立つものと認識している。また、千葉港における事業の推進には、地元建設業の力が不可欠となるため、今後も力添えをお願いしたい。
――事務所長としての抱負・展望は。
越智 事務所長就任のあいさつ回りをしたところ、事業の推進に対し、地元関係者から多くの期待が寄せられていると感じた。地元関係者とコミュニケーションを丁寧に行うとともに、今まで推進してきた事業を止めることなく、事務所一丸となって事業を着実に遂行する必要がある。
――力を入れる取り組みは。
越智 事業を推進するためには、職員と良好な関係を築き、事務所一丸となって取り組むことが重要となる。職員一人一人が能力を最大限発揮できるよう、労働環境の改善や日頃の健康管理の徹底などが大切。職員の士気を高めるべく、事務所執務室に顔を出す回数を増やし、コミュニケーションを通じて、事業の推進に向けて課題解決などを図る。
おち・のりあき
1968年2月生まれ。東京都出身。88年、運輸省に入省。第二港湾建設局東京空港工事事務所、国土交通省関東地方整備局京浜港湾事務所、同局クルーズ振興・港湾物流企画室長、同局港湾事業企画課長、同局技術審査官などを経て、4月1日から現職。趣味はランニングなど体力づくりやルアーフィッシング。主に磯釣りやサーフフィッシングを楽しむ。