2025/03/28
事業者:千葉県市川市
江戸川架橋整備など/次期都市マスの全体骨子/市川市 第3回都計審
市川市は27日、2024年度第3回都市計画審議会を第1庁舎5階第1委員会室で開催し、次期都市計画マスタープランの全体構想骨子(たたき台)を提示した。円滑な交通の実現などに向けた道路網の整備として、(仮称)大洲橋や(仮称)押切・湊橋など江戸川架橋の整備を促進する。駅周辺では無電柱化などを進め、ウォーカブルなまちなかづくりを推進し、にぎわいと活気のある拠点を形成する。計画期間は26年度から51年度まで。
整備方針のポイントとして▽まちの魅力を高める調和のとれた土地利用▽安全で快適に暮らせる市街地・住環境の形成▽誰もが円滑に移動できる交通体系の形成▽市民生活を支える道路・道路空間の形成▽道路交通の脱炭素化▽自然環境の保全と活用▽みどり豊かな都市空間の創出▽地域特性を生かした魅力的な景観形成▽防災・減災対策の推進▽迅速な復旧・復興に向けた取り組みの実施▽カーボンニュートラルの実現と良好な生活環境の保全――を挙げている。
本八幡駅、市川駅、行徳駅などの都市拠点では、文化機能の強化、無電柱化など防災性の向上、官民連携による居心地の良い滞在空間の創出、バリアフリー化、放置自転車対策などを行い、ウォーカブルなまちなかづくりを進める。
臨海部および湾岸道路周辺では、広域的連絡機能の強化につながる道路整備とともに、製造業から物流・倉庫業への転換など、産業構造の変化に対応した工業・流通業務地の形成を図る。市川南、田尻、原木地区などの内陸部の工業地では、既存工場の操業動向、土地利用転換の状況を踏まえ、周辺環境と調和する適切な土地利用を進める。
大町地区、原木・二俣地区の市街化調整区域については、道路計画などの動向に応じて、地域のニーズや課題を踏まえつつ、周辺環境と調和した適切な土地利用を誘導する。
北部の低層住宅地では、主要な道路沿いなどに生活利便施設を誘導し、高齢者の徒歩圏に配慮した住宅地づくりを進める。
道路網に関しては、都市計画道路二俣高谷線、大洲平田線、本八幡駅前線をはじめとした道路整備や、(仮称)大洲橋、(仮称)押切・湊橋など江戸川架橋の整備を促進する。また、北千葉道路、新湾岸道路、都市計画道路柏井大町線などの整備を加速させ、広域的連絡機能の強化を図る。
地震発生時における被害を軽減するため、土木構造物や建築物の耐震性向上と不燃化を図るとともに、無電柱化や危険なコンクリートブロック塀の撤去などを進め、屋外の安全性を確保する。また、広幅員道路、公園緑地などのオープンスペース、耐火建築物などで延焼遮断帯を形成し、市街地における延焼火災の拡大抑制を図る。
ライフラインなどの安全性・機能継続性を確保するため、下水道施設などの耐震機能の向上や老朽化した施設の建て替えなどにより公的構造物の機能向上を図るとともに、自立分散型エネルギー設備を設置する。
5月に整備方針など、8~9月に素案に関するオープンハウスとパブリックコメントを実施。10月の公聴会を経て、26年2月の都市計画審議会に諮問し、答申を受けて25年度内に改定する予定。