2025/03/11
移住希望地1位の群馬に続け
▼毎年発表される移住希望地ランキングで、2024年は群馬県が、コロナ禍の20年から4年連続1位だった静岡県を抜いて初めての1位となった。前年が2位だったことを考えると、全国でも極めて人気の高い移住希望地と言える
▼このランキングは認定NPO法人「ふるさと回帰支援センター」が新規の窓口相談者を対象に集計したもので、都道府県別に20位までを発表している。09年に始まり、今回が16回目となる
▼トップの群馬県以下は、2位が静岡県、3位が栃木県、4位が長野県、5位が福岡県となった。関東甲信越で20位までに入っているのは、ほかに8位の山梨県、13位の千葉県、14位の東京都、17位の神奈川県で、関東甲信越の都県は総じて人気が高いと言えそうだ
▼同センターへの相談件数は08年に約2500件だったが、年々伸び続け、24年には初めて6万件を超えた。相談者の7割以上が東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県の人とのことだが、総じて移住への関心の高まりがうかがえる
▼群馬県が1位となった背景には、東京で多様なテーマで移住希望者向けセミナーを開くなど、県を挙げて受け入れを充実させてきたことなどがある。その結果、20~30代の相談が増え、漠然と移住を考えている層や、伸び伸びと子育てしたいと考える層などの関心が集まったとみられる
▼千葉県も前年の15位から2つ順位を上げ、都心に近い移住希望地として人気が高まりつつある。今後はさらに若年世代を呼び込めるよう、子育て支援強化など、行政の移住促進への取り組みも重要になる
▼千葉県には何といっても、海に囲まれた豊かな自然があり、温暖な気候が大きなアピールポイントとなる。積雪ひとつとっても、日本海側では先月、大雪に見舞われ、南関東でも今月上旬に2度の降雪があったが、千葉県はほとんど積もることなく、交通への影響など大きな混乱もなかった。首都圏の中でも最も温暖といえる気候は、寒さや雪が苦手な人にも何よりの魅力となるのではないだろうか。