コラム「復・建|日刊紙 日刊建設タイムズ

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2024/08/01

変化するマスク意識

▼コロナ禍を境に意識が変化したものの一つが、マスクだろう。新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行して1年余りが経ち、マスク姿の人もずいぶん減ってきたと思いきや、最近のアンケートでは「マスクをしていますか」との問いに「はい」と答えた人が76%に上り、「いいえ」の24%を大きく上回った
▼すでに猛暑が到来し、外国人観光客も目立つ状況下で、筆者の印象とは少々違う結果だったが、逆に言えば、マスクに対する意識が多様化し、マスクをするもしないもあまり気にならないフェーズに入っているのかもしれない
▼個人の判断が基本となったマスク着用だが、医療機関や高齢者施設などでは現在も着用を求められたり着用が当然とされる場合も多く、うっかりマスクを忘れて慌てることもある。飲食店や大型店などでは、企業方針もあってか、スタッフがマスクを着用しているケースが多い
▼アンケートでは、マスクをつける理由のトップは「感染リスクを減らす」で、約65%と断トツだった。そのほか「習慣になっている」「安心感がある」「衛生的」と、うなずける理由が続く
▼マスクを着用している人に「しない人をどう思うか」と聞いたところ、約半数が「個人の自由」との回答で、次が「何も思わない」の約2割だった。このへんの意識は5類移行後、大きく変わった部分だろう。マスクをつけない人を怒鳴ったりする「マスク警察」や、こうした「同調圧力」も、いまや過去の話のような気がする
▼それを反映するように、コロナ禍前後におけるマスクへの抵抗感を聞くと、「減った」が全体の59%で最も多く、「変化なし」が34%と続いた。マスク習慣の見通しについては「別のリスクを踏まえ続行を」が54%、「速やかに無くなっていく」が23%となった
▼かくも意識の変化が顕著なマスクだが、現在またも新型コロナの流行が始まり、第11波の到来とも言われる。これまでも新型コロナは夏に流行を繰り返してきた。感染対策を改めて思い返すべき時期に思える。

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