コラム「復・建|日刊紙 日刊建設タイムズ

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2021/01/26

住みたいまち・流山市

▼本県・流山市の人口が6日現在で20万人を超えた。20万人突破は1967年の市制施行以来、初めてという。ここ数年は年5千人規模で急増し、八千代市に次いで県内8位の人口となる
▼同市の人口増加率は、県内では7年連続の第1位。さらに全国792市の中でも4年連続で第1位というから、その躍進ぶりに驚かされる
▼同市では1950年代以降、江戸川台や松ケ丘を皮切りに住宅開発が始まったが、人口急増のきっかけは2005年のつくばエクスプレス開業だった。市内に3つの駅ができ、市内の各地域が結ばれることで、東京都心へのアクセスが飛躍的に向上した
▼東京都心から20~30㎞圏内に位置し、今ではすっかり東京都市圏のベッドタウンとして定着した。東京都区部への通勤率は33・5%に上り、「千葉都民」が大きな割合を占めている。近年、つくばエクスプレス沿線で区画整理などが進展し、マンションや住宅地が林立する現在の姿となったのは周知のとおりだ
▼一方で同市の歴史は古く、江戸時代には軍馬を養う小金牧の一部として大半が天領とされ、18世紀ごろからは江戸川の河川舟運の河岸ができ、水運により白みりんの産地として栄えた。明治期には葛飾県庁も置かれていた
▼1973年には国鉄(現・JR)武蔵野線、92年には常磐自動車道流山インターが開業し、つくばエクスプレスの開業後はこれらのアクセスが有機的につながった。2017年には市制施行50周年の節目も迎えた
▼面積は33・32㎢と、県内の市としては5番目に小さいが、ファミリー層を中心に人気を集め、「買って住みたい街」ランキングでは首都圏で4位(流山おおたかの森)となった。アンケートでは8割以上の人が「住み続けたい」と回答し、住環境や交通の便の良さが定住の大きな要因となっている▼市のキャッチコピーは「都心から一番近い森のまち」「母になるなら、流山市。」とのことで、そのコピーに偽りなく、街の魅力度は確実に上昇していると言えそうだ。

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